鉄車工について

ご挨拶


 明治維新によって新国家建設を目指した我が国は、鉄道の建設により先進諸外国に追いつこうとしました。イギリスの指導により始まった鉄道車両工業も、当初は全面輸入に頼っていましたが、その後は、鉄道省を中心に技術力を高め、明治中期には民間の車両メーカーが誕生するなど、いわゆる日本の鉄道車両工業の幕開けとなりました。
 その後も、海外からの鉄道車両技術を積極的に取り入れ吸収するなかで、日本の国土や社会の実情に最も適した形での技術開発を進めることで、車両の国産化とともに、日本の鉄道車両工業は独自の発展を遂げていきます。

 第2次世界大戦により鉄道産業は停滞しますが、復興とともに鉄道は新たな時代を迎えます。これまで日本が培ってきた鉄道技術の集大成として、世界初の高速鉄道である新幹線が昭和39年に開業しました。以来、日本の鉄道車両技術は、高速鉄道のみならず地下鉄など都市鉄道の分野でも、常に世界をリードしています。

 現在、社会全体における環境負荷低減への重要性の高まりを背景に、鉄道への期待は高く、環境配慮型車両の開発・普及の推進は、国内のみならず海外においても重要な施策となっています。日本鉄道車輌工業会は、様々な情勢の変化を踏まえた諸課題の解決に積極的に取り組み、今後の鉄道車両業界の更なる発展のため最大限の努力をしてまいりますので、関係の皆様方におかれましてもご指導・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

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